高気密高断熱＋オール電化住宅のウソ・ホント

自宅は2007年終わり頃に引き渡しとなり、14年を経過しました。
性能面では以下の通りで、構造は2×4の二階建ての注文住宅です。

高気密高断熱（性能はたしか地域２に対応）
オール電化
全館空調
第一種換気（顕熱交換式）
全館浄水

高気密高断熱やオール電化住宅の住み心地の本当のところをと思ったのですが、先に誤解を正しておこうと思います。2022年の現在でも高気密高断熱やオール電化に関しておかしな発信している輩が散見されます。

ちなみに、断熱性の高い家できちんと空調の設計もされていると、とくに冬は快適です。

窓もサッシも全く結露しない
寒くて朝起きるのがつらいなんてことは全くない
家中がほぼ同じ温度
→ 北側のトイレが寒くない、1階から2階まで吹き抜けていても寒くも何ともないなど

夏の場合はエアコンをつけっぱなしにしていても電気代は抑えられて快適です。

これまでに見た誤解やウソ
まとめ

これまでに見た誤解やウソ

無知な人の発言のほかに、高気密高断熱やオール電化に対応できない工務店や住宅設備機器の販売/設置業者がおかしなことを言っているケースが相当多い印象です。

以下は本当に見かけたうましかさんのご意見ですが、全部ウソです。

1. 断熱性の高い家で育つと汗をかかないので汗腺が発達しない ← ウソ

うそです。今までで一番びっくりした意見。家に監禁でもするんでしょうか？
子供って外で遊ぶし、幼稚園も小学校も通いますよね？

息子は家を建てた後に生まれて今の家で育ちましたけど、夏ごとに熱中症になるなんてこともなく、普通に汗かいてます。

2. 断熱すると夏は暑くて大変 ← ウソ

うそです。夏もとても快適です。
断熱とはその名の通り熱を遮断してくれるからです。断熱した家でエアコンをつければ、少ない電気代で家の中を涼しく保てます。おそらく、この感覚が理解できない人がいるんだと思います。

兼好法師の
「家の作りようは、夏を旨とすべし」
は冷房のない時代の話です。

人類は火を使うことを覚え、冬は火で暖を取ることもできます。でも、ヒートポンプが実用化されるまでは人為的にものを冷やすことはできませんでした。

つまり、寒い冬は火を焚けば生きていけるけど、夏は風通しを良くするくらいしか対策が出来なかったわけです。

ちょっと前までの日本の住宅が隙間だらけで断熱もしていないのは、小学校でこれを習った影響なんじゃないかと思うくらい、現代においては益のない話です。

3. エコキュートはお湯をタンクに溜めておくので、そのお湯が口に入ってしまうと体に悪い ← ウソ

うそです。

タンクのお湯は使った分は水と入れ替わり、夜間の電力で沸かすという仕組みになっています。1日で使い切るくらいを沸かしておくので、1日で入れ替わります。しかも、一度90℃まで沸かすし、タンクはもちろん密閉されています。そんな環境で体に悪い雑菌が繁殖するようなことなどありえないです。

このようなことは、たいていはエコキュートの販売と施工が出来ないガス屋さんとかオール電化に出来なかった人が負け惜しみで言っているだけ。

よくあるのが「体の小さい子供には」と、子供をだしにして親を脅してくるケースです。

本気にしてはいけません。

4. キッチンの換気扇をつけるとトイレのにおいが逆流する ← ウソ

うそです。そんな設計をするところに自宅の設計を任せてはいけません。

まず、2003年7月1日以降に着工する物件は換気設備の設置が建築基準法で義務付けられています。当初の目的はシックハウス対策のためで、２時間で家全体の空気が入れ変わる要件になっています。

ここでキッチンの強力な換気扇をつけると、換気装置よりも強力なのでそっちへ空気が流れていくと思うのかもしれません。

が、気密性の高い住宅であれば、キッチンの換気扇に連動する吸気口を家全体の換気装置とは別にキッチンの近くにつけます。もしくは換気扇の機種によっては吸排気を同時に備えた仕組みになっています。換気扇をオンにするとこの吸気口も開いてそこから吸気するので、家全体の換気に影響を与えるのは軽微だし、トイレから逆流なぞしないです。