昨今はノートPCを活用する機会が多いと思いますが、パソコンがよく分からないので初心者向けを買うというのが情弱から抜け出せなくなるパターンです。
もしSNSやYoutube程度のコンテンツ消費がメインならiPadの一番安いモデルを買いましょう。PCを買う必要はありません。一番安いiPad(\39,800)のほうが初心者向けPCよりも高性能で安くて使いやすいです。
はじめに
学業や仕事に活用できるようになりたい、プログラミングを学びたいなど、PCを使いこなそうという意思がある場合は、きちんとしたスペックのPCを買いましょう。スキルが上がってきたときに初心者向けPCが安モンのポンコツに思えてしまうため、買い替えで余計にコストがかかるか、PCって使えねーとあきらめてしまい情弱のままになってしまうからです。
低スペックPCはなぜ弱者を生むか
PCは生産性を上げる道具です。手作業で行っていたものを自動化する、整理する、情報共有を迅速に行う、コミュニケーションの手助けをするなど。
良い道具であれば道具を使うこと自体に労力を割く必要はなく、良い仕事が出来ます。逆にポンコツな道具だと、その道具がきちんと動くようにする労力が発生し、本来達成したいことに100%の力を発揮することが出来ません。
後述する残念仕様やGIGAスクール構想標準仕様ぎりぎりのPCは、
・PCを起動するだけでも時間がかかる
・何を処理するにも時間がかかる(作業時間より待ち時間のほうが長いケースが多い)
・複数アプリの同時使用に難がある
・ストレージ容量が少ないためWindowsのアップデートが困難な場合がある
などなどの問題があります。
オンライン会議でTeamsを使いながらエクセルやパワーポイントの資料を参照しつつメモを取る、その裏ではメール受信やSNSのタイムラインの更新、チャットの送受信などを並行して行うというのは普通にあることです。
上記の作業は参照系ばかりで自分ではPCで何も生み出していないのですが、それでも最低限のスペックがないと処理待ちの時間が多くておいて行かれます。
仕事になれば様々な資料(もちろん紙ではない)を参照しながらエクセルでまとめるとかパワーポイントでプレゼン資料を作るといった「創作」をすることになります。
自分が表現したい何かや相手に納得してもらう何かを作り上げるときに処理待ちに時間を割いていては、自分が待っている間に他の人がもっていってしまいます。そうなると負の連鎖に陥ってしまい、格差を解消することが難しくなります。
だからこそ、生産性を上げるためには最低限のスペックはそろえる必要があるわけです。それではじめてスタートラインに立てます。
ここだけは押さえるポイント
最低限のPCスペック
WindowsのノートPCの場合は、下表の「最低限満たすべき仕様」以上のスペックのPCを買ってください。これが最低限です。※新品で販売しているモデルの話です。
最低限満たすべき仕様 | 残念仕様 | GIGAスクール構想標準仕様 | |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i3以上 または AMD Ryzen 3以上 | Intel Celeron | Intel Celeron 同等以上 |
ストレージ | 128GB以上のSSD | 64GB | 64GB |
メモリ | 8GB以上 | 4GB | 4GB |
画面 | FHD(1920×1080)以上 | FHD未満 ※安モノは1366×768が多い | 9~14インチ |
GIGAスクール構想の標準仕様は以下の資料に記載があります。
https://www.mext.go.jp/content/20200219-mxt_jogai02-000003278_401.pdf
表を見てわかるように、 GIGAスクール構想標準仕様は残念仕様と同程度です。この構想が「生徒にPCを配ること」が目的になってしまっていて、「ITを活用できる人材を育成すること」に目が向いていないからだと思います。ほどよくバラまいて達成感を得る仕事のやり方ですね。
残念仕様はコンテンツ消費すら厳しいような本当のゴミです。冒頭に述べたようにこの程度なら一番安いiPad(\39,800)のほうが桁違いに快適です。まれにCPUはそのままにストレージを128GB、メモリを8GBにするとコンテンツ消費に毛の生えた程度なら問題なく使える仕様になることもありますが(CPUがCeleron N4100とか)、それはそのことが分かっている経験者が割り切ってサブPCとして使う程度のものです。
予算
5万円では厳しいかもしれません。6~8万円程度を見込んでおけばまず大丈夫だと思います。
海外メーカー(DELL、HP、LENOVOなどなど)では上記の最低限のスペックを満たすノートPCの新品が直販サイトで割引後5万円程度で売っていることが結構あります。海外メーカーといっても、マニュアルもサポートも日本語です。
国内メーカーの変に無駄な機能やソフトウェアが付属する割高なPCを買うくらいなら海外メーカーのほうが良い場合が多いです。
きちんとPCが使いこなせるスキルを持てば数万円の差額は仕事で元が取れます。ここは妥協するところではないです。
中古PCについて
PCは規格の決まっている量産パーツの組み合わせで出来ているのであって職人が作っている1点ものではありません。半導体部品はほとんど劣化もしないです。そのため、スペックを満たしていて程度(使用感や傷など)が良好なら中古で全く問題ないです。
参考までに私がサブPCとしているThink Pad E490は上記表の最低限のスペック(Core i3-8145U+128GB SSD+8GBメモリ+FHD)でほぼ未使用の中古品で4.6万円でした。2019年秋に購入し、Windows 11にアップデートして今も現役で使用中です。
中古なら4万円前後でまともなノートPCが買えます。
まとめ
パソコンのスペックは数字が大きいほど速く強力で快適と分かりやすいですが、どこでコストとの線引きを行うかが難しいところです。
経験者であれば自分の目的と合致するものを選べますが、初めて買うとかPCはいまいちわからないという場合は上記のスペックを参考にしてみてください。
いったん弱者になってしまうと、そこから這い上がるのはかなり困難です。周りは先に行ってしまうし、後から来る人たちにも抜かれていってしまうからです。
「PCを普通に使う」ということは、きちんとした道具としてのPCを手に入れれば難しいことではありません。
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