ふとしたことからNVIDIAのGeForce GTX 1060の6GBモデルが手元に来ました。
もともとGTX 1050を使っていましたが、これがGTX 1060になるとどの程度違うでしょうか。
PCの構成
PCの構成は同じで、どのパーツも定格動作です。
CPU | AMD Ryzen 5 1600 |
メモリ | 8GB |
マザーボード | ASRock B450M Pro4 |
ストレージ | SSD 240GB |
GTX 1050 | ZOTAC GeForce GTX 1050 2GB Mini |
GTX 1060 | Palit GeForce GTX 1060 Super JetStream |
動画エンコード
GTX 1060もGTX 1050同様にNVENC/NVDECを搭載しています。詳細スペックがわかりませんが、動画エンコーダ/デコーダなのでどの機種も同じ構成ではないかとはもっぱらのうわさ。
以前にブログに記載した動画をffmpegでHEVCに変換した際の速度を比較してみます。
元の動画はH.264のフルHDで5分2秒、フレーム数は9079です。3回計測してみました。
GeForce GTX 1050 (2GB)
fps | エンコード時間(秒) |
---|---|
281 | 32.3 |
332 | 27.3 |
331 | 27.4 |
平均すると314.7fps、29秒でした。
GeForce GTX 1060 (6GB)
fps | エンコード時間(秒) |
---|---|
297 | 30.6 |
381 | 23.8 |
377 | 24.1 |
平均すると351.7fps、26.2秒でした。
エンコード結果
平均をとると約10.5%向上しています。ここで、それぞれの動作周波数を見ると以下の通り。GTX 1060のほうはオーバークロックモデルのようです。
差を見ると、右のGTX 1060は左のGTX 1050に比べてベースクロックは16.4%、ブーストストクロックは21.3%、メモリは12.5%向上しています。
ベース/ブーストクロックはGPUの話なので、エンコードに影響が出るのはメモリのほうとすると、概ねメモリクロックの向上に伴ってエンコードの性能も向上したように見えます。データ入出力処理などもあって変換処理丸ごとがグラボ側で行われるわけではないので、10.5%と12.5%の差は妥当かなと。
動画をエンコード/デコードするのにユニットを変える必要もないと思うのでどちらも同じハードウェアだと思います。
その他のパフォーマンス比較
以下はついでです。
3D描画
GTX 1050はエントリークラス、GTX 1060はミドルクラスという位置付け、内蔵メモリは3倍の差があるので、さすがに差があります。
FHD
QHD
FHDだと36.9%、QHDでは45.6%も向上しています。ゲームはやらないのでよくわかりませんが、快適になるのでしょう。
消費電力
ワット数はスペックではGTX 1050が75W(補助電源なし)、GTX 1060が120W(補助電源あり)で、実際にモニターソフトウェアで見ると全負荷時はそのくらい消費していました。
PCの電源は300Wなのですが、変換効率80%とすると出力は240Wです。GTX 1060が120W、CPUは約60Wで計180W。その他パーツも含めても200W程度なので、全く問題なく安定して稼働しています。
GTX 1060の推奨電源容量は400Wですが、CPUもGPUも同時に100%に張り付くというのは、高負荷をかけることを目的としたテストツールでも実行しなければ達しないです。
という状況が想定できたので、電源はそのままに入れ替えてみたのでした。
まとめ
GeForceはすでにRTX20シリーズやGTX16シリーズが出ていること、マイニング需要の急減もあってGTX10シリーズの中古がとても安いです。
ついでにメモリも新品がピーク時の半分以下の価格になってきています。
2台目を作るにはいいかもしれません。
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